巨人との出会い

「いったいこれはなんだっ?」て思いませんか?

これはベルリンの壁崩壊20周年記念でおこなわれた祭典の模様なんです。横浜のあたりの方にはもう有名なのかもしれませんが、横浜開国博ででっかい蜘蛛が登場しましたよね。あの仕組みを作った人たちがこのでっかい操り人形も作ったのです。いろいろと調べていったら、もとはル・アーブルというフランスの街で始まったイベントなんですね。横浜開国博では「ラ・マシン」と紹介されていましたが、このイベント全体の演出は「ロワイヤル ド リュクス」というパフォーマンス集団がやっていました。そこで彼らがル・アーブルでどんなことをしたのか知りたくてDVDを入手しました。

観てとても感動しました。大きな操り人形たちは簡単な動作しかしないのですが、そこで見物しているたくさんの人たちが物語を作っていくのです。しかも、ロワイヤル ド リュクスの人たちは、そこをよく心得ていて、物語が生まれていくような準備をたくさんしていたのです。

“巨人との出会い” の続きを読む

アイ・ウェイウェイ展最終日 いたたまれない展示物のいたたまれない事情

このエントリーに存在する写真についてのCCは、エントリー最後をご覧下さい。

昨日、アイ・ウェイウェイ展の最終日なので行ってきた。行きたいと思いつつなかなか時間が取れずに行ってなかった。アイ・ウェイウェイの反骨精神に触れてみたかったのだ。

しかし、最終日にもかかわらず会場にはあまり多くの人がいなかった。作品の写真撮影がクリエイティブコモンズの条件下で許されていたのだが、人がいないので楽に作品の撮影ができた。

作品はどれも「いまいち」という感じを受けた。会場に入り人がいないのを見、そして作品を見つつ歩いていくごとに「いまいち」が膨らんでいく。この「いまいち感」の膨張はいったいなにに由来しているのか、会場にいたときにははっきりとは見えなかった。この文章を書くために、昨日の感覚を反芻して、ここに再現し、なぜ僕のなかで「いまいち」が育っていったのか、それを探ってみたい。これを探ることで、ついに僕はなるほどという点に行き着いた。それは僕にとって、または中国と日本の関係にとって、大切なことだと思う。

“アイ・ウェイウェイ展最終日 いたたまれない展示物のいたたまれない事情” の続きを読む