ブログは現在すべて横書きですが、縦書きのブログがあったらそれをぜひ使いたいと思っています。そこで、もし縦書きのブログがあったら、それがメディアとして何を伝えるのか考えてみました。マクルーハンが「メディアはメッセージである」と書いてますが、縦書きブログがどんな「隠されたメッセージ」を発することになるのかについての、とても短い考察です。
縦書きブログについて考える前に、横書きのブログがどんな隠されたメッセージを発しているかについて考えましょう。
まず横書きのブログはその多くが最新の書き込みを一番上に置き、古いものほど下に行き、さらに古いものはトップページからは消されて、何かの方法で探さないと読めなくなっています。ブログによってそのアクセス方法はいろいろとありますが、一般的なブログは時系列で追えるようにセットされています。そして、古い記事ほどアクセスが難しくなっています。多くの場合、トップページの下に「前のページへ」というリンクがあり、それをクリックしていくことで次第に古い記事にたどり着けるようになっています。だから古い記事ほど何回もクリックをしなければなりません。そのことはつまり古いものの価値が、新しい内容の価値よりないことをそれとなく伝えているのです。最新の記事がもっとも価値があり、過去の記事ほど読みにくいのですから。しかも、古い記事が下に流れていくことで、あたかも地面に埋もれていくような感覚を、静かに読者へ伝えているのです。もし机の上で横書きのブログを読んでいたとしたら、過去の記事はすべて机の下に流れていき、それはやがて土の中に入り、土と一緒に腐敗して、いつしか大地の養分となるようなイメージです。
一方で縦書きブログがあったとします。それは画面内に文字が縦に並びますが、改行される毎に文章は右から左へと流れていきます。過去の記事は左に、最新の記事は右に置かれることになるでしょう。そしてずっと左に書かれるような過去記事はついには消え、何かの方法で探さないと読めなくなります。その方法は横書きと同じで、きっとその多くは時系列に読むことができるようにされるでしょう。このとき読者は、右から左への延長として過去を感じることになります。ずっと過去はずっと左に置かれている感覚を与えられます。つまり過去記事は、横書きの際の地面や土に堆積していく感覚ではなく、いつも視点と同じ平面上、もし机で縦書きブログを読んでいたら、机の上のずっと左に置かれているかのような感覚を与えられることになります。
横書きブログでは過去の記事は現在の記事の踏み台とされ、いつしかその価値が失われていくことを無意識にすり込まれます。一方で縦書きブログは過去の内容も現在の内容と同じ高さの平面上に置かれるので、過去の記事は現在の記事と同じような価値があるように無意識にすり込まれることになるでしょう。だから縦書きブログは神話的思考と感性的表現になじむ気がします。一方で横書きブログは、過去のデータを下敷きにして常に進化していくような考えを表現する科学的な文章に適しているでしょう。
神話的思考は時間が環状になり、すでにある物語の上に現在の物語が展開されていきます。それは幼い頃の思い出と現在の感覚が綯い交ぜになり、新たな感覚を引き起こす感性的表現につながるでしょう。
神話的思考や感性的表現に適した縦書きブログを、誰か開発してくれませんか。
つなぶちさん
これ、ウチの開発案件にあがっています。
巻物文化はそもそもスクロールですし、行ったり来たり（来し方行く末）を考えるには持って来いだよね、と４年前から考えています。ただ、費用の回収が難しいということで頓挫しているんです。これ、なんとかビジネスになりませんかね？
ペペさん、ようこそ。
Blogの本文部分だけの縦書きスクリプトならすでにネット上に出回っています。
もし可能であるなら横のスクロールでどこまでも巻物のように読めるBlogを作って下さい。
費用の回収は大変でしょうけど。
ビジネスにするためにはご相談いただければいろいろと考えます。
たてぶで、縦にかけるブログ、ワードプレスのテーマを配布準備中です。左に過去記事がある感覚をまだ出せていませんが、意識してみますね。大変、参考になる記事でしたのでコメントさせていただきました。
最近、俳句も面白いなって、縦書きでブログしてて思いました。よかったら遊びにきてください。
たてぶ石坂竹比古さん、こんにちは。ようこそ。
縦書きBlogを開発中なのですね。ぜひ完成させて公開して下さい。
このBlogはなかりの文章を横書きにして発表したので、いまから縦書きにするのは大変ですけど、新しく作るBlogは縦書きにしようと思います。どんなテーマができるか楽しみにしています。ぜひ完成させて下さい。