秩父今宮神社の宮司である塩谷崇之さんに誘っていただき、秩父川瀬祭に行ってきました。とても立派なお祭りだったので、こちらで撮影した写真を紹介しながら、お祭りの概要について書きます。
この祭りは平安時代に流行った祇園祭がその前進とされています。なので、たくさんの山車が町を練り歩き、悪疫退散を祈ります。京都の祇園祭と同じく、ところどころで「蘇民将来」のお札がありました。京都の祇園祭についてはこちらをご覧下さい。
この祭りを見てまず感じたのは、いろんな年代の人たちが祭りに関わっていてとても楽しそうだと言うこと。残念ながら年配の女性だけはあまりお祭りに関わっていないようでしたけど、男は子供から年配のかたまで、いろんなところで関わっていました。きっとそれが町の活性化に役立っているのでしょう。
祭りがとても魅力的で感動できるのは、大人が本気で祭りと関わるその姿勢を感じたときです。山車の上には子供が乗っていますけど、それを支えて山車を運行させるのは大人です。大人が力一杯必死に働いているのを見ると、とても清々しい。
きっと山車に乗っていた子供たちは、大人の働きを見て、いつかは自分がこのように働かなければならないことを心に刻んでいることでしょう。
19日、宵宮では、「天王柱立て神事」がおこなわれました。まずは各町の出す山車が秩父神社に集まってきます。
ここからが宵宮のメインイベント『天王柱立て神事』の開始です。
平成殿の前に柱が運ばれ、立ち上げられ、そこに須佐之男命(すさのおのみこと)を迎えます。
これが平成殿に立てられた天王の御柱。御柱の上に須佐之男命を迎える神棚があります。
この柱が立てられると、各山車がお囃子を始め、盛り上がっていきます。その雰囲気のなかにいるだけでテンションが上がります。
宵宮が終わり、その深夜、若者たちは荒川にお清めのためのお水取りに行きます。真っ暗ななか、男たちは素っ裸で川に入り水を取ってきて、深夜のうちに町全体を清めていきます。
素っ裸の若人の写真を掲載するわけにはいかないので、イメージショットで我慢してください。
翌朝、神社から山車は荒川に向かいます。
坂をのぼりおりして荒川のそばまで山車を引いてきます。
力のいることですから、山車のなかにいるお囃子は精一杯演奏します。
荒川に向かう坂の上で山車は止まり、そこからは御神輿が荒川に向かって降りていきます。
荒川に着くとそのままザブザブと川に入っていきます。
そしてお清めのために御神輿に水をかけます。
京都の祇園祭では悪霊を山車に乗せ市中を引き回すので、この祭りも同じことをしているのだとすると、ここで厄を祓っているのでしょう。
水で清められた御神輿を引き上げ、続いて神事が執り行われました。
見ていて元気になれるとてもいい祭りでした。お祭りに興味のある人は、ぜひいつか行って見て下さい。