中国に如何に向き合うか〜パネリストプレゼン

3月26日におこなわれた国家ビジョン研究会主催シンポジウム『中国と如何に向き合うか』のパネリストプレゼンテーションの概要を記します。前項と同様メモによる文章なので、細かいニュアンスなどには間違いがあるかもしれません。さらに、これらはかなり省略されています。

 

森本敏氏(前防衛大臣・拓殖大学教授)

中国は国際法を恣意的な解釈で行動してくる。このような国家に対してどのように接するのか対策を講じなければならない。特に中国は法制度がはっきりと確立してないところに介入してくることが顕著。このような国家をどう従わせるのか。たとえば海洋・宇宙・サイバー空間。背景にはもちろん共産党の意思がある。

なぜ最近になって中国がアプローチしてきたのかというと、資源獲得のためという人が多いがそれだけではないと考えている。背景にはあの海域を中国の領海にし、ゆくゆくは沖縄を琉球諸島と呼んでいることからもわかるように沖縄をも領土にしようとしている目論見が透けて見える。そのために尖閣諸島に対して様々な施策を施してくることで、日本の弱点がどこにあるかを探っているのだと思われる。どのような挑発をすればどこまでの対応をするのかを確認している。だから最悪のシナリオを考えて行動していかなければならない。

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中国に如何に向き合うか〜極東アジア地政学の中の日本

国家ビジョン研究会のシンポジウム『中国に如何に向き合うか』に参加してきました。とても刺激的な話が聞けたのでここにご報告します。いつものように会場で取ったメモを頼りに再現しますのでニュアンスなど、細かい部分で間違いがあるかもしれませんが、ご寛恕のほどよろしくお願いします。

基調講演は拓殖大学総長兼学長の渡辺利男氏が「極東アジア地政学の中の日本」というタイトルでお話しになりました。

極東アジア地政学の中の日本

中国は最近とてもシビアな膨張政策を取り始めた。それに対して理不尽だという人がときどきいますが、中国に対して理不尽と言ってしまっては私たちの負けになります。もしそう言ってしまうと戦略的に何もなし得なくなるからです。中国に対してはこう見るのがいいと思います。「遅れてきた帝国主義国家」日本の古い自画像を見ているような気がします。かつてはどこの国も帝国主義国家でした。それを中国はいまやっているのです。だから最近の中国の覇権獲得の動きは当然だと思うべきなのです。

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ウブドでAKOちゃん

ニュピの前日、ウブドの交差点でブタカラのお祭りがおこなわれていた。一時間近く炎天下に立っていたので、木陰に入って休んでいたら、隣に怪しげな風貌の男が立っていた。リュックに「脱原発」と書かれていたので話しかけてみた。

「話しかけてもいいですか?」

「あ、ありがとうございます」

「原発の反対運動をしているのですか?」

「はい、さっきもそこで立っていたら警官がやってきて追い払われました」

「立っているだけで追い払われるの?」

「インドネシアでは脱原発を公で訴えると法律違反なんだそうです」

「なんで?」

「日本がインドネシアに原発を輸出しようとしていて、それに反対することを禁じているんです」

「そうなんだ。それでバリ島に来たの?」

「世界中旅してます」

「脱原発を訴えて?」

「はい、そうです」

「ホームページとかはあるの?」

「友達や仲間が作ってくれています」

「あなたのしていることをどうやって調べたらいいの?」

「ありがとうございます」

そういって一枚の紙切れを手渡された。

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