映画「MINAMATA」ってどう?

週刊金曜日の2021年9月17日号に「映画『MINAMATA』から消された人物が語るユージン・スミス」という記事を書きました。7ページの扱いです。

それを書くために映画『MINAMATA』の試写会に行き、ユージン・スミスの写真集『MINAMATA』を見て、インタビューした石川武志さんの作品集も見ました。すると、いろいろと映画『MINAMATA』の問題点がわかってきました。それぞれの写真集に添付されていた年表を丁寧に見ていくとそれがわかります。

これ以降はネタバレがありますので、嫌な方は読まないでください。

映画としてはよくできていると思います。ユージン・スミスの写真集『MINAMATA』を読み込んで映画を見ると、とても引き込まれます。写真集の作品が動画になっていたりします。この部分は写真集を前もって見ていない人にはわからないでしょう。ユージンの『MINAMATA』以外の写真集からも引用されているので、ユージンの写真をよく見てから映画を見ると、感動の度合いが違うと思います。

制作チームが訴えたいポイントもはっきり表現されていて、それはフィクションを見るという点では、いいことだと思います。しかし、この映画はノンフィクション的に作られていますので、映画で見せられたことがすべて事実かというと、かなり違う点があるので要注意です。

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ピラミッド社会から球体社会へ

ネットができて、互いに共感し合えるコミュニティがたくさんできた。そういうコミュニティはたいていピラミッド構造にはなっていない。互いの距離がほぼ一致した球体社会と呼んでいいものだと思う。それはまたの名を共感社会とも言えるだろう。

一番わかりやすい球体社会は、最近の家族だ。最近のいい家族はあまりピラミッドのようにはなっていない。かつては父権制とかいって、父親が頂点のヒエラルキーを作っていた。でもそんなのは日本人にはしっくりこなかった。いまの自民党はそれに戻そうとしているようだが、きっと失敗するだろう。現代は球体社会に向かっている。共感社会に向かっている。だから、父親は妻や息子や娘の言うことをなるべく聞くように頑張ってしまう。権力があるのは金を握っている父親だろうが、最近は母親も共働きで金を握っている。頂点がひとつのヒエラルキーにはもうなれない。ヒエラルキーを作ろうとする家族は崩壊しやすい。崩壊とは、簡単に言えば離婚のことだ。だから、円満な家族はあまりヒエラルキーを目指さない。自然と球体社会を目指す。みんなの意見を聞くようになる。

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2021年1月13日の夢

今朝、また不思議な夢を見た。内容はこんなことだ。
しかし、この話は正確ではない。ある程度の僕の解釈が含まれている。
僕の解釈を差し挟まないと、現実世界では意味をなさなくなるから。
読む人には変なことのように思える箇所があるだろうけど、夢だから仕方ない。

僕はある企業経営者Mに会った。彼の本を作るために。しかし、彼はとても苦しんでいる。なぜなら、彼のことを正しく理解してくれる人がいないから。そこでなぜか僕が呼ばれた。彼の話を聞く。

彼は幼い頃は貧乏で苦労した。しかし、勉強を続け、留学し、大企業に勤務して独立し、自分の会社を作った。

小さな会社は苦労の連続だ。いつ淘汰されるかわからない、そういう会社でも、彼の創造力によって次第に大きな会社になっていった。だけど、ここに問題が生まれた。大きな会社になればなるほど、理不尽な依頼が来るようになる。

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