これから僕なりの走ることについてのエッセイを書いていく。まずは僕が走るきっかけとなったことから。
幼稚園児の頃、僕は痩せていた。兄にいつも「ガリガリ」とか「ヤセ」とか言われてからかわれていた。その反動か、小学生の高学年の頃から太り始めた。中学に入って放送委員になると「ブタさん」とあだ名されたほどだ。写真を見ると確かに太っている。中一の体育の授業で長距離走をさせられた。クラスでビリから何番目かだった。幼稚園の頃から徒競走はいつも一番ビリだったので、足が遅いことをあまり気にはしていなかったが、そのときはじめて悔しいと思った。